「薔薇王の葬列」10周年記念スペシャルディナーショーの料理

薔薇色の饗宴

2023年10月20日 横浜マリンタワーで開催された、玖島ローズさんによる薔薇色の料理の数々

カトラリーレストにはフォーク&ナイフだけでなくお箸もセットされているという親切設計
※「」内の文は当日配布されたメニューに記載されていたもの

トークショーの内容についてはこちらをご覧下さい

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●乾杯ドリンク
「ウィリアムシェイクスピアのしずく」

薔薇のエッセンスをスパークリングウォーターで割った薫り高く爽やかな乾杯の盃

 

●前菜
「マリネした紅富士鱒と帆立貝柱、三浦野菜のアルモニーア
薔薇のジュレを添えて」

「マリネした紅富士鱒と帆立貝柱、三浦野菜のアルモニーア 」

アルモニーアは英語でいう"ハーモニー"のこと
富士山の清らかな湧き水で通常よりも長い育成期間を経て養殖されたニジマスと帆立の貝柱を、オクラやズッキーニ等 三浦半島の地元野菜と共に
皿を彩る花弁と薔薇のジュレが華やかに彩る、視覚・嗅覚にも訴えかけるひと皿

 

●スープ
「ヨーク家の白薔薇をイメージした旬の蕪ポタージュスープ
薔薇の香りと花びらを浮かせて」

 

「ヨーク家の白薔薇をイメージした旬の蕪ポタージュスープ」

全体像

なめらかでクリーミー、コクのあるかぶのポタージュ
白いスープにピンクの花弁のコントラストがなんとも美しい

 

●お魚料理
「旬の鮮魚のフリトゥーラ
ドライローズの入った卵黄と澄ましバターのソース
ヨーク家の紋章白薔薇のマッシュポテトと共に」

「旬の鮮魚のフリトゥーラ ドライローズの入った卵黄と澄ましバターのソース ヨーク家の紋章白薔薇のマッシュポテトと共に」

フリットゥーラとはフレンチでいう"ポワレ"、ソテーや揚げ焼きのこと
白身魚を皮目からしっかり焼き、ドライローズで風味をつけたオランデーズソースの上に配置
細い千切りにしたビーツをトッピング


驚くべきは白薔薇をかたどったマッシュポテトの美しさ
薔薇の花弁を一枚一枚滑らかにマッシュしたジャガイモを絞り出して表現するのは手間がかかったことと思われる

 

●お肉料理
「和豚ロース肉のアリスタ
ウィリアムシェイクスピア100%のジャムと薔薇の塩
赤薔薇のアグロドルチェを添えて」

「和豚ロース肉のアリスタ ウィリアムシェイクスピア100%のジャムと薔薇の塩 赤薔薇のアグロドルチェを添えて」

アリスタとは豚の背肉を使ったローストポークのこと。ハーブや塩で仕上げたローストポークに薔薇のジャムが良い相性 
添えられた薔薇塩(薔薇の粉末と塩を混ぜ合わせたもの)をまぶして塩味と香りを足しても良い

 

アグロドルチェとはイタリア語で「甘酸っぱい」という意味の調理法
紫タマネギを甘酸っぱく仕上げてアクセントに

 

お肉の下に竹炭で色を付けたと思われる黒いポテトのピュレが敷かれており、これをお肉にまぶして頂いた
この黒いピュレが薔薇王みのある演出

 

●パン
「自家製フォカッチャ
薔薇のバターと薔薇のジャム」

 

フォカッチャにはバラの形に美しく成形された香りの良いローズバターと透明感のある綺麗な薔薇ジャムが添えられている

 

●デザート
「リチャードに捧ぐイチゴパイ、薔薇の香り
薔薇のソルベとオペラ
白薔薇カップケーキ」

「リチャードに捧ぐイチゴパイ、薔薇の香り 薔薇のソルベとオペラ 白薔薇カップケーキ」

左上から順に:苺パイ、薔薇のオペラ、薔薇のソルベ、白薔薇カップケーキ

苺はタルトやケーキにすることはあってもパイにするのは珍しいのだとか
苺パイは作中でエドワード王子が市場で大好きなリチャードに買ってあげた印象的なお菓子

白薔薇カップケーキは食べるのがもったいないくらいの愛らしさ

 

●ドリンク
「香る薔薇のお茶」

 

食後には薔薇のお茶が供され、薔薇色に包まれた饗宴の締めを飾った